家や土地を売却しなければならない状態になったとき、さまざまな手続きをする必要があります。どこにどれくらいの費用や手数料がかかるのか、わからないという方も多いのではないでしょうか。
むしろ金額が高くなり、採算が取れないケースが起こるかもしれないと思うと、心配になるでしょう。
ここでは、家や土地などの不動産を売却するときに発生する、手数料について紹介します。
1. 不動産を売却する際にかかる手数料
家や土地などの不動産は、単純に売ってしまえばおしまいではありません。さまざまな機関において手続きを経ていく中、その都度手数料が発生していき、積み重なっていくのです。ここでは、不動産を売却するときに、どのような手数料がどれくらい発生するのかについて、わかりやすくご紹介します。
1-1. 仲介手数料
不動産の売却を行う際、最も高額になるのが仲介手数料です。
不動産の売却は、法律や税の知識が必要な不動産取引に詳しい人でない限り、自分で行うことは困難であるため、通常は不動産会社に仲介を依頼することになります。売却の依頼を受けた後、不動産会社はこの不動産の売買のためにさまざまな活動を行うのです。仲介手数料とは、不動産会社に支払うこの活動への報酬となります。
この仲介手数料は、法令では上限が決められており、取引物件価格の額によって3段階に分けられているのが特徴です。取引物件価格が400万円を超えるときは「取引物件価格の3％＋6万円＋消費税」が仲介手数料の上限額となっています。
取引物件価格が200万円超～400万円以下のときは「取引物件価格の4％＋2万円＋消費税」、取引物件価格が200万円以下のときは「取引物件価格の5％＋消費税」が仲介手数料の上限です。
1-2. 印紙税
印紙税とは、商業的な取引に関する文書に対して課税されるものです。印紙税は、定められた額の収入印紙を対象となる文書に貼付することで、納税という形となります。
不動産売却の際に印紙税が発生する文書は「不動産売買契約書（記載金額1万円以上）」「売買契約書以外の不動産に関係する契約書（記載金額1万円以上）」「領収書（記載金額5万円以上）」が該当します。
1-3. 抵当権抹消費用
抵当権とは、住宅ローンの返済ができなくなるときのために、金融機関が土地や建物を担保にできる権利のことです。この抵当権がかかっている状態は、完納すれば自動的に抹消されるものではありません。不動産を売却するためには、抵当権抹消登記手続きをする必要があります。
司法書士に依頼をする場合、登録免許税が土地・建物各1筆1,000円、報酬は10,000円～15,000円です。その他を合わせると、14,000円～19,000円程度となるでしょう。
1-4. 住宅ローン返済手数料
売却する不動産について、まだ住宅ローンを完済していない場合、売却をする前にまずはローンを一括で返済する必要があります。住宅ローン返済手数料とは、その際にかかる手数料のことです。銀行や一括返済の方法によって金額にばらつきはありますが、おおよそ10,000円～50,000円かかります。
1-5. 譲渡所得税
不動産を売却することによって利益が発生するとき、それに対する税として譲渡所得税がかかります。この金額を計算するにあたり、その不動産を5年以上所有していたかどうかが境目です。5年よりも長く所有して長期、5年以下で短期とみなし、その税額は長期で売却益の15.315％、短期で売却益の30.63％となります。
1-6. ハウスクリーニング費用
売却をするのに、家の汚れなどをきれいにしてからであれば、より家への印象が良くなり売却時の金額が高くなります。ハウスクリーニングの費用がかかってでも、プロに依頼をした方がいいでしょう。より高い金額で売れたり、早い時期に売れたりします。ハウスクリーニング費用は約30,000円～100,000円が相場です。
1-7. 測量費用
土地を売却する際、以下の条件にあてはまる場合は、その土地の状態などを事前に測量します。それは隣地境界が不明確な土地を売却する場合、土地を分割して売却する場合、相続によって取得した土地を売却する場合です。その費用は、隣地が官有地では60万円～80万円、民有地では35万円～45万円と異なります。
1-8. 解体費用
建物を解体して土地だけ売却したいとき、建物の解体の費用がかかります。建物の解体は、建物自体を取り壊すためにかかる解体工事費用と、建物以外のものを処分・撤去するためにかかる付帯工事費用の2種類です
もちろん解体工事費用は、建物の大きさや構造によって金額は大きく開きますが、一般的な木造家屋は約200万円かかります。また、ブロック・樹木・扉・フェンス・石などの撤去などにかかる付帯工事費用は、10万円～100万円です。
2. 手数料にまつわる、不動産売却における注意点
不動産の売却の際には、さまざまな手数料がかかることがわかりました。内容によっては、数十万円以上もする高額なものもあり、それを知ったうえで手続きをしなければ、思いもしない出費が起こり失敗をしてしまうでしょう。どのような点に注意をすれば良いのか、その注意点について紹介します。
2-1. 隣地との境界線をはっきりしておく
売却する不動産がどの範囲かという点が不明であると、トラブルのもとになります。境界線が明確でないと、不動産会社から知らせは来るのですが、事前に自分で確認をしておくといいでしょう。
2-2. 売却時にかかる費用を計算しておく
不動産の売却には、多くの種類の費用がかかります。それらの金額がたとえ高額でなかったとしても、それらが積み重なって、驚くほどの金額になる可能性もあるのです。とくに、金額的に中心を占める仲介手数料は、細かく調べておいた方がいいでしょう。資金不足という事態は招かないように、しっかりと計画的に行っていくことが重要です。
2-3. 信頼できる不動産会社を利用する
不動産売却の一つひとつの手続きは、非常にわかりにくく自力ではできないぶん、不動産会社にゆだねる部分が大きくなります。そのため、信頼できる不動産会社を利用すべきです。そのためにも、複数の不動産会社にあたって比較することをおすすめします。
3. まとめ
不動産の売却には、さまざまな手続きや書類が必要となります。その都度、手数料が発生するため、売却するにはかなりの資金が必要です。売却をすることになった場合、それらをよく調べて臨むようにしましょう。
「株式会社ダルマ」は、不動産売却をする際のさまざまな不安を解決します。不明な点が多く起こりがちな不動産売却において、スムーズな手続きのお手伝いをいたします。売却でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。精一杯お応えいたします。
